News / Nunn Road / 2006 / No.J151 18th July 2006
もうすぐランタン祭りですね。子供たちは「あと何回寝たらランタンの日?」「おだんご作りたいなぁ」「2回ナニアに来るの?」「浴衣着たい」などそれぞれ楽しみに待っています。
自分たちでペインティングしたランタンも出来上がり、詩や歌、盆踊りなども一生懸命練習しています。あとは、当日みんな元気で参加でき、お天気であることを祈るだけです。ランタンの日、よろしくお願い致します。(ヘイズがなくなるといいですね)
7月8月の行事予定
7月26日 ひろとくんお誕生会
8月14日 あやりちゃんお誕生会
18日 ドイツのミュンヘンからシュタイナースクールの先生達訪問
19日~9月3日 夏休み
手
足口病、とびひ、しらみなどいろいろなことがありましたが、すべて落ち着いています。いろんなことがあると苦しいものですが、そんな時お互いに助け合い励
まし合い祈る気持ちがあれば、どんなことでも乗り越えることができると信じています。子供たちも、病気の子のことを一生懸命祈ってくれました。そして、そ
の子たちが帰ってくるととても喜んでくれます。早く着いた子が、次のバンで着く子に「○○ちゃん元気になって帰ってきたよ」とか、一緒に来た子が早く着い
ている子に「○○くん元気になったよ」とうれしそうに報告したりするんです。そういう姿を見ると本当にうれしく思います。幼稚園ではみんな兄弟姉妹家族の
方に接しているので、1人でもお休みの子があるととても寂しいものです。
先
日は避難訓練をしました。まずチトラ先生が園に取り付けられているサイレンを鳴らします。それを聞いて、私が遊んでいる子供たちに「みんな幼稚園が火事だ
から逃げますよ」と報告します。そして、みんな裸足で外の小山まで逃げるのですが、みんな逃げ終わるまで20秒とかからないのです。私も慌てないで、しっ
かりした声で真剣に報告します。すると今まで元気良く遊んでいた子供たちが、一斉に私の方を見、一瞬全てが止まったような感じです。その後は無言で上手に
逃げます。この逃げ方を練習した訳でもなく、前もって話したわけででもありません。
どうしてこんなに上手にできるのだろうと不思議に思われることでしょう。それは、子供達は本能的にいつが安心して遊べる時か、いつが危険な時で、頼れる
大人にしっかりついて行かないといけない時か知っているからです。毎日保育者が喜びに満ちた気持ちで保育室にいると、子供たちも幸せそうに遊びます。この
訓練の時のように私が真剣な表情で子供たちの前に立つと、その一瞬で子供たちの表情が変わり、私達に吸い込まれるように後をついてきます。1人としてわが
ままを言ったり、大きな声を出す子はいませんでした。外で消火器を使ってお話を聞くときも、みんなとても真剣な表情でした。中にはそれが練習だったという
ことを受け入れるのに時間がかかった子もいました。 <避難訓練>
うさぎのシャワーは外遊びの時にしています。うさぎ用シャンプーで体を洗い、ぬるま湯できれいにすすいだ後、爪切りをします。子供達は回りでその過程を見ているので、「うさぎさんが気持ちよさそうだった」「きれいになったね」と喜んでくれます。
<うさぎのシャワー>
ラ
ンブータンが見事に赤くなりました。ナニアの庭にあるフルーツの木から、取りたての果物を食べるのは、とてもおいしいものです。半分に割った時に出てくる
真っ白いつるつるしたランブータンの実が外側の赤いひげ様の形と対照的で、子供たちを喜ばせていました。赤い実をたくさんつけた大きなランブータンの木も
印象的で、子供たちのクレヨン画や貼り絵によく登場しています。
<ランブータン、おいしかったね>
子供の世界
3才から6才までの子供たちが一緒に生活する空間、毎日笑ったり泣いたりいろいろなことがあります。もちろんけんかもあれば、手が出てしまうこともあ
る、そんなこと全部ひっくるめて、彼らの世界は本当に素晴らしいです。小さくて、この世で経験が少ないから、大人のようにいろいろな事が上手にはできない
けれど、言葉数が足りなくてお友達をたたいたり、つねったりしてしまうことがあるけど、子供たちの心は本当に純粋です。悲しんでいるお友達には、ティッ
シュやノームさんを持っていってあげたり、お友達が笑顔になったら、とても喜んで安心した顔をしたりします。
6才、7才までの子供たちは、自分の回りの人、環境を全て信じていて、この世は素晴らしいところという気持ちを持っています。だからこそ、回りにいる人、幼稚園だったら保育者、家族だったら親の全てを模倣します。外側の動作も内的なものも全てです。
ナニアで、けんかや泣く子がいた時など、彼らは私がどうその場を処理するか、回りでよく見ています。話し合いをしたり、言い聞かせている間は回りの子供
たちにも、緊張したムードがあり、私が最後に「大丈夫よ!」と言ったら、彼らの中に安堵のような表情や雰囲気が生まれます。
彼らは、回りの大人たちの心の動きを本当に敏感に感じます。もし私が心配ばかりしていたら、彼らも小さなことで心配ばかりしてしまいます。彼らはいろい
ろな友達にもまれ、時にはけんかをしながら、たくさんの経験をして大きくなっていきます。たとえ、お子さんが「今日は悲しかった」というお話を家に持って
帰っても、それで絶対に心配しないで下さい。「そうか、この子は自分で乗り越えなければいけない大切な経験を今している。大丈夫、頑張れ」とお子さんを信
じて励ましてあげるだけでいいのです。大人の心配は、子供たちを余計苦しくしてしまいます。
私は幼稚園でよく「大丈夫よ」「大好き」という言葉を使います。シンプルな言葉ですが、小さい子供たちにとっては「まほうの言葉」のようです(大人でも
言われるとうれしいですよね。特にダンナから・・)悲しい経験をした日は、心配するよりそのまほうの言葉を言って抱きしめてあげてください。次の日、笑顔
でまた登園してくること間違いなしです。