News / Nunn Road / 2015 / July & August 2015

 先日のランタン祭り、大変お世話様になりました。

この日に向けて、一か月前ぐらいから、みんなで準備を始め、ランタン作り、歌、詩の練習などしました。お祭りが近づくにつれ、大きい子達を中心にかなり自分達だけで歌えるようになり、福建語のポエムも保育者なしでできたのには、驚きました。

自分達で描いた水彩画を利用してのランタン作りでは、星、太陽、月の形を切り抜くことを、全部子供たちの手でやっています。年長さん、年中さんは、すべて自分達でやり、年少さんも、自分でできるだけやって、できない所は、大きいお兄さん、お姉さん達に手伝ってもらいました。みんな一生懸命やっていました。ひも作りは、全員自分達でやっています。

そして、当日は、おだんごを丸めたり(かなりの数を手際よく丸めてくれました)、飾り用のランタンを作りました。その後、年長さん達はゲスト用のいす運びの手伝いをしてくれました。みんな協力して立派にできましたよ。

お祭り前は雨の日が多く、とても心配し、当日も空模様がすぐれなかったのですが、無事ランタン祭りを終えることができて大安心しました。雨が降った時など、みんなでお祈りし、てるてる坊主もたくさん作ってくれています。

又、駐車場に大きなテントを建てたので、お祭り気分も盛り上がり、子供たちは、いろいろなことを積極的にやってくれました。雨用に、いすの足に全部ビニール袋をはかせたのですが、それも全部子供たちが手伝ってくれたのですよ。そして、みんなで、庭にランタンを飾りつけました。

たくさんの準備があったり、天候を気にしたランタン祭りでしたが、子供たちと一緒に力を合わせて、みんなで楽しいお祭りにすることができて嬉しく思います。子供たちが丸めたおだんごが黄な粉だんごになりました。おいしかったですか。小学生のお兄さんやお姉さん達にも喜んで食べてもらって嬉しく思いました。

ランタンWalkでは、みんな上手に歩いていましたね。ランタンに灯された火が自然界のもの、天上の光とつながり、やさしく子供達をつつんでくれているようでした。ただ、外を歩いている時、野犬がいたのが気になり、引き返しました。来年は何人かのお父様方に前を歩いてもらい、小学生のお兄さん、お姉さん達は、園児の周りを一緒に歩いてもらうようお願いするつもりです。

片付けの時、いすを運んで下さったり、いろいろご協力して下さってありがとうございました。

   

  

   

  

  

                                                                       


ナニアで気を付けていることをご紹介します

「何でも両手で渡す」ということです。

大人が片手で差し出して、子供たちが両手で受け取るということは、まず期待できません。でも、大人が両手で大切に差し出すと彼らは必ず両手で大切に受け取ってくれます。

大きい子達の中には、けがをした木の動物や、小さな草花を両手にのせて、大切に見せてくれる子もいます。

両手ですると、手の中にあるものだけでなく、相手の気持ちまで大切に伝わって来るから不思議です。先生達は、それが普通になって、大人同士でも自然にしています。

 3才から6才の子供達33人が一緒に過ごす保育室は、いつも彼らの笑い声、楽しそうな話し声で一杯です。時にはけんかをして怒ったり泣いたり、「ごめんね」して「大好き」したり、活気に満ちた空間です。

ランタン祭りの時も、何人かの小さい子供達が「大好き」し合っているのを見られたと思いますが、ああやって、彼らは助け合っているのです。たくさんの人がいる空間で子供達は緊張しがちですが、お友達が「○○ちゃん、かわいいね」と言ってくれただけで、気持ちがリラックスして、いつもの自分になれるのです。彼らは、「○○ちゃん、大好き、頑張ってね、一緒にやろうね、よくできたね」などと声を合わせて言うことが上手ですよ。それは、この年齢は、相手に対する思いやりの気持ちがたくさん育つ時期だからです。

でも、それを学ぶためには、けんかも大切なんです。けんかをして、相手の心の痛みを学ぶからです。手が出ても強い言葉を言っても、それを心配されることはありません。その場で、「お友達痛かったよ、悲しかったよ」と教えてあげて、「ごねんね」「大好き」をしたら、みんな笑顔になれ、手を出すこともだんだん少なくなっていきます。

それから、小さい子供達は、大人を「困らす」ことをたくさんしますよね。私も33人の子供達と一緒に生活しているのでよくわかります。「うわあ、限界!」と思うこともあります。そんな時、何が助けてくれるかというと、ユーモアです。

私がよく言うのは、「純子先生の手が10本あったらいいなあ、そうしたらすぐみんなを助けてあげられるのにね」です。そう言うと、彼らはしばらく待ってくれたり、そのユーモアに対して楽しそうに話し出すのです。お兄さんやお姉さん達に助けを求めることもあります。そうしたら、たくさん「お兄さん先生、お姉さん先生」が現れます。わざと私が間違えてみると、得意げに正しいことをやってくれます。「痛い!先生肩が急に痛くなったの。誰か優しい手の人お願い!」と助けを求めると、いつも私がするように必ず誰かが手を当ててくれます。そういうやりとりで、不思議なことに、「限界」が「喜び」に変わっていくのです。

こちらが苦しい時に相手を怒ったら、相手はそれに反応して、こちらがもっと苦しくなること間違いなしです。もちろん、きちんということは大切ですが。

年長さん達は、話しをしてよくわかる年齢になっているので、ミーティングをすることもよくあります。グループの力はすごいですよ。いろいろな意見が出たり、お友達の前では素直に「ごめんなさい」と言えたりするからです。そして、話し合って決めたことをよく覚えています。

そういう経験をして、彼らは大きくなっていきます。先日のランタン祭りでは、本当に年長さん達に助けられました。飾り用の小さなランタン作りから始まり、いすの脚へのビニールかけや外へのいす運びなど、彼らの要領の良さはすごいです。気持ちよく、それぞれが「ノームさん達」のように動いてくれたんです。そんなお兄さん、お姉さんを見て、小さい子供達もよく一緒にできましたよ。誰一人として、「もうできな~い」なんて言わないのです。喜んでやっている姿、ランタン祭りがとても楽しみだったのでしょうね。

お別れをするお友達と、とてもいい思い出ができました。異国マレーシアでのお別れは本当に辛いです。我が子のように一緒に過ごした子供達とのお別れは、胸を引き裂かれそうです。でも、ずっとつながっていられます。こうき君、あきなちゃん、かずき君、元気でね。

ランタンの直前に連絡を取った西村このみちゃんも、「ランタンの日、雨が降りませんように」と、日本からお祈りしてくれたんです。日本にもたくさんの子供達がノームさんを大切にし、ナニアでの思い出を大切にしてくれています。ペナン日本人学校に行っている子供達もそうです。たくさんの小さい天使さん達に守られていて本当に幸せなことです。

一時帰国される方、楽しい夏休みをお過ごしください。

 8月3日から1週間、高校生のお姉さん達二人が、午前中、研修ボランティアとして、日本人クラスで過ごします。一人は中西みさきさん(今度入園する立樹くんのお姉さんで、彼女はナニアの卒園生です)、もう一人は、私の義理の姪で、Yan Shan(イエン・シャン)です。二人は、インターナショナルスクールで知り合い、幼稚園教育や日本のカルチャーに興味があるということで気が合い、1週間研修に来ることになりました。どうぞよろしくお願い致します。

カメさんが一ぴき、お星様になったので、みんなでお墓を作ってお花で飾り、お祈りをしました。時々ナニアでお墓を作りたいと、もう死んでしまった金魚さん達が来ることがあります。ナニアの庭にお墓を作ると天国に行けると子供達は信じているんです。


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