News / Nunn Road / 2008 / No.J181 20th Nov 2008
クリスマス会のご案内 (一年の終わりの会) 2008年12月17日
天上ファンがカラカラ回る暑い国マレーシアにも、もうすぐクリスマスがやってきます。ジングルベルの歌とともに町はクリスマスツリーや華やかなライトで
飾られ、プレゼントを買い求め、クリスマスディナーの予約、パーティーの洋服作りときらびやかで忙しい時期、でも本当のクリスマスってなんでしょう。こん
なに華やかな行事が行われる時は、いつもそれが華々しくなればなるほど、その流れに乗りたくても乗れない人たちがたくさんいる。金持ちと貧しい人の差があ
まりにも明らかに浮き出される時期。クリスマスがただ単に物を消費するだけのものだったら、子供たちが単にお金で買ったプレゼントをもらって喜ぶだけだっ
たら、残念なことです。この時期、町の華やかなライトの明かりを外に見るだけでなく、自分自身の心の中に真の光をいだくことができたら、自分以外の人のこ
とを心から考えることができたら、どんなに素晴らしいことでしょう。
いつも園ではダイニングルームにおやつを食べに行く前に集まって、みんなで神様の詩を言っています。子供たちにとって、これは病気でお休みの子を思う、
お祈りの言葉のようになっています。又、クリスマスの会では、自分のためではなく他の人のためにお祈りしましょう、サンタクロースのおじいさんにまず一番
にプレゼントを持っていってもらったり、助けてもらいたいのは誰かな、と投げかけると 次のようなことを言ってくれました。
・中国の地震に遭った人たち
・病気の子
・ご飯が食べられない人
・入院している人
・お金がない人
・お父さん、お母さんがいない子
・森で迷った子
・泣いてる子 などです。
小さい子供たちは、精神界にとても近い存在であり、自然界のものなどすべてをあたかも自分たちと同じように生きているように感じ、話します。「おひさ
ま、くもさん、おはなさん」と自然に「さん」をつけて呼ぶのもそのためです。そんな子供たちの感性に応えるため、お祈りをすることはとても大切です。お祈
り、そして言葉の力によって子供たちの魂が豊かなものになっていきます。又、各行事で詩を紹介していますが、それは、それぞれの行事で彼らが学んで欲しい
ことを言葉として表しています。
ナニアの子供たちは、今はまだ小さい子どもですけど、自然に他の人のことを考えられる、そんな心の豊かな優しい人間に成長して欲しいという願いととも
に、このクリスマスの会を計画してみました。又、一年の終わりの会という意味で、この一年をそれぞれ振り返りたいと思います。お母様方には、子供たちの水
彩画を利用したカードをそれぞれの子供たちの写真入りで作り、お渡しします。異国という生活環境の中、子供たちの出入りも多いナニアですが、一日一日が、
一つ一つの行事がそれぞれの子供たちにとって、大切なものとなってくれたらという思いとともに、ナニアの2008年の活動を終わりたいと思います。
■■ プログラム ■■ 12月17日
9:00 - 9:30 星飾り作り
9:30 - 9:45 おやつの準備
(クリスマスクッキーは前々日にみんなで焼きます)
9:45 - 10:15 子供たちの発表
あいさつ
クリスマスの詩・歌
カードを渡す
10:15 - 10:35 おやつ
10:40 - 10:50 キャンドルを持ってグループで
名前、お願い事を言います。
10:50 - 11:10 人形劇
さようならの歌
クリスマスプレゼント(手作りの星飾り)
11:15 降園
12月の行事予定
3日 たつきくんのお誕生会
8日 Raya Hajiでお休み
10日 ゆうさぶろうくんお別れ会
15日 クリスマスクッキー作り
17日 クリスマスの会
18日~1月4日 スクールホリデイ
2009年1月5日新年度始まり
先
日、サンタクロースのおじいさんに一番最初にプレゼントを持っていってもらいたいのは誰かなと投げかけた時、年長さんが中心になって、「中国の地震に遭っ
た子」とか「おなかをすかせた子」「病気の子」と言ってくれて、家に帰ってからももっと考えてみるねなどとも言ってくれました。また、Vanに来る時に、
年長さんが「純子先生、サンタクロースのおじいさん忙しいね。そんなにたくさんの人の所に行ったら、僕のところに来るのはあさになっちゃうね」と・・・
ノームさんの話をする時、「ノームさんには手はないよ。純子先生がプレゼントを集めてるんだよ」などと言ってしまう年長さんでも、まだまだ上記のように
Dreamy(夢見る世界にいる)な所がたくさんあります。そんなDreamyな所をたくさん持っていたら、とても子供らしい遊びを集中してします。とこ
ろが、キャラクターものの影響や、生活のリズムがくずれていると、彼らは「High」になって興奮してして集中して遊べないばかりか、お誕生会などのお話
の時もおしゃべりをしてきけなくなってしまいます。
何人かのお母様方とお話ししたのですが、幼稚園に行って(拡散のリズム)帰宅する(集中のリズム)をいう時、鞄を放り出して、そのまま何時間も外で遊ん
でしまうと、そこには拡散のリズムばかりで子供は疲れてしまうし、お母さんとゆっくりした時間を持つことができないのでは、と思いました。ご家庭のことに
私が口を出すのはちょっとと思っていたのですが、「言うことをきかない」「口答えをする」「片づけをしない」「小さい子への思いやりがない」など悩まれて
いる声をお聞きしたので、生活のリズムを少し見直すだけでも子供たちは変わってくると思い、ここに書くことにしました。(園ではお約束を守っていない時は
「Time
Out」の所に連れて行って話をしたら、すぐ言うことを聞いてくれます。それを繰り返すことはありますが。。ノームさんには手や足がないんだよという言い
方をするぐらいで口答えをすることはありません。励ましたら必ず片付けはするし、最後まで棚の下などを探して片付けてくれるのは年長さんです。個人差はあ
りますが、ペインティングのやり方や折り紙を教えてくれたり「大丈夫?」と言ってくれたり、腰をかがめてたくさん小さい子のお世話もしてくれます)
あるお母さんは、子供さんが「キックをしたり、たたいたりする」というのを悩まれていたので、すぐウルトラマンのビデオなどをやめて、おもちゃをウルト
ラマンの国に帰して下さいとお伝えすると、すぐそうされて、その後その子が変わってきたと言われていました。園でもその子はウルトラマンの真似をしなく
なったんです。ものすごくウルトラマンが好きでいつも話していた子がです。動物のおもちゃで上手に遊んでいるその子になんとなく聞いてみたら「ウルトラマ
ンはもう帰っちゃったんだよ」と言っていました。
私はいつも先生達に目の前の子に問題があったら、まず我々大人の言い方、行動、約束作り、リズムの決め方など振り返りましょうと言っています。「大きな
声で話しかけていませんか」「その子のために叱るのではなく、腹を立てて叱っていませんか」「子供の前で大人のおしゃべりをしていませんか」「笑顔を忘れ
ていませんか」「ペットボトルをかばんに入れてから、トイレに行ったほうがいいですね」などと小さいことまで考え直します。それでほとんどのことが解決さ
れるんです。お誕生会に来られたお母様方が、「子供たちが全部自分でするのですねぇ」「ここの空間はとても気持ちよく時が流れているのですねぇ」などと
言って下さいます。もし、大人が詳細に気を付けていなかったら空間はメチャクチャになり、子供らしい子供たちに会うことができなくなります。
また、目の前で明らかに子供たちがしているのは良くないということがあったら、その場ですぐに叱って下さい。他のお子さんを叱るのは・・と思われる方が
あるかもしれませんが、その場で言ってあげると子供達はわかります。言わないとお母さんたちの悩みとして、いつまでも引きずってしまいます。それは子供達
にとってマイナスになります。子供に変わって欲しかったら、まず大人が変わることだと思います。
園から帰って、まずお母さんと一緒に家に帰り、汚れ物を洗濯場に持って行き、次の日の用意をし、シャワーをしたりする中で子供達が「あのね、お母さん、
今日こんなことがあったよ」などと話せる時間が持てると思うのですが、いかがでしょう。そうして、子供らしさをたくさん出せるようにリズムを考えると、子
供達は「大きくなったのに何でこんなことができないの!」と叱るお母さんではなく「大好き」とたくさんハグしてくれるお母さんに会えると思います。