News / Nunn Road / 2004 / No.J188 18th Feb 2004
~フィオン先生のこと~
先週金曜日から体調を壊され、今、検査のため入院されています。彼女は気管支が弱いので疲れがそこに出たようです。
今日16日は、年長児クラスをフィオン先生のお見舞いのお手紙書きにしました。カタカナで名前の書き方だけを教えて、後は自由に書くことにしました。みんな一生懸命書いていましたよ。(文章はすべて彼らが作ったものです)
フィオンせんせいへ
はやくげんきになってね。 みんなまってるよ。 だいすき。
だいじょうぶだよ。 ぼくたちがまもってるよ。
げんきになってね。 まもってるからね。
中にはフィオン先生の好きなお花で飾ったり、その日、バラの花の作り方を覚えてきた子供たちは、フィオン先生にたくさんのバラの花を送ってあげようと頑張って作っていました。小さい子で絵のお手紙書きに参加してくれた子もいます。
私が、“フィオン先生は、こんな素敵なお手紙をもらったらすぐに元気になれるね”と彼らの手紙をうれしそうに見ていたら、“じゅんこせんせいにも おて
がみかいてあげる”と言い出しました。“先生は病気じゃないからいいよ”と言ってくまやうさぎのお面作りをみんなではじめました。でも中にどうしても納得
いかなくて、こんな手紙を書いてくれた子がいます。
じゅんこせんせいへ
わたしがいちねんせいになったら
じゅんこせんせいがびょうきになっても
おてがみかけないので
いまかいてあげるね
その手紙が私を守ってくれるそうです。その手紙を読んだ瞬間、本当に私は25人の天子さん達に守られているなと思いました。たくさんの小さい子供たちが
一緒に過ごす空間はいつもスムーズに行くとは限りません。けんかもあります。言って聞かさなければいけない場面もたくさんあります。それぞれの子供達の欲
求も次から次へと出てきます。私たち保育者は、一瞬も気を緩める事ができません。肉体的にはきついこともあるけど、小さい子供たちだからこそ持っている素
晴らしい精神の尊さに触れることができるので喜びを持って学び、やっていけるのだとつくづく思いました。
病院のフィオン先生も時計を見ながら、“今○○をしている時、みんな元気かな”とそれぞれの子供達の顔が浮かぶそうです。プレゼントのお手紙を一枚一枚大切に読みながら、みんなに会いたいと言われていました。
シュタイナー教育の勉強に一生懸命なフィオン先生です。苦しい今を乗り越えて、また元気な笑顔でナニアに帰ってこられるのを子供たちと待っている所です。
~ 最近思う事 ~
中国正月に親戚回りをして、深く考えさせられた事があります。お年寄りがもっとお年を取り、病気、経済的なこと、将来への不安などでとても悲しく辛そう
だったこと、小さい子供たちがグロテスクなおもちゃ(頭なしのチキンのおもちゃなど・・)で遊んでいたこと、若いお母さんたちが困ったような顔をされてい
たこと。この経験からいろいろ考えながら “お年寄りと一緒にクラフト作り”と言うプロジェクトを思いつきました。手先を使って作ることでお年寄りが喜び
を持って生きられるのでは、そして、その作ったものをいつか市場で売る事ができたら、子供たちもそれで遊ぶことができるようになる。もっと進めば障害を
持った人たちもクラフト作りに参加できるのでは。若いお母さんたちに教育の話をする機会が持てるかもしれない。収益金があればそれが参加したお年寄りやプ
ロジェクトの発展に使われていく・・・などアイデアはふくらむのですが・・・・
先の長いプロジェクト、そんな中で一つはじめタコとは、土曜の朝、有志が集まって勉強会をしたり、クラフトをする会です。日本も高齢化社会になり、お年
よりのためにいろいろなプロジェクトがあることでしょう。何かのご縁でナニアでお会いしたお母様方、何かいいお知恵がありましたら教えてください。卒園さ
れても日本に帰国されても 何か一緒にすることができましたらと 一人野心を抱いているのですが・・・
お年よりに喜んで参加してもらい、それで売れるような品物が集まるのでしたら、まずはプラウティクスの朝市で売ってみようかと考えている私です。
でもご心配なく。ナニアはきちんと続けますから。先日スター紙で99歳のボランティアナースの記事を読みました私は、90歳まで働く事に決めましたから。。