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クリスマスの会ご案内2016年12月9日(金)

(一年の終わりの会)

天井ファンがカラカラ回る暑い国マレーシアにも、もうすぐクリスマスがやってきます。ジングルベルの歌とともに町は、クリスマスツリー、華やかなライトで飾られ、プレゼントを買い求め、クリスマスディナーの予約、パーティーの洋服作りときらびやかで忙しい時期、でも本当のクリスマスって何でしょう。こんなに華やかな行事が行なわれる時は、いつもそれがはなばなしくなればなるほど、その流れに乗りたくても乗れない人たちがたくさんいる。金持ちと貧しい人の差があまりにも明らかに浮き出される時期。クリスマスが、ただ単に物を消費するだけのものだったら、子供たちが単にお金で買ったプレゼントをもらって喜ぶだけだったら、残念なことです。この時期、町の華やかなライトのあかりを外に見るだけではなく、自分自身の心の中に真の光をいだくことができたら、自分以外の人のことを心から考えることができたら、どんなに素晴しいことでしょう。

いつも園では、自由遊びの片付けをした後、輪になって4か国語で朝の挨拶をし、みんなで神様の詩を言っています。子供たちにとって、これは病気でお休みの子を思うお祈りの言葉のようになっています。又、クリスマスの会では、自分のためでなく他の人のためにお祈りしよう。サンタクロースのおじいさんにまず一番にプレゼントを持っていってもらったり、助けてもらいたいのは誰かなと投げかけると次のようなことを言ってくれました。

 ・けがをした子

 ・病気の人、入院している子    ・まずしい人

 ・足が痛くて入院している人    ・火事にあった子

 ・津波でおうちが流された子    ・かぜひいた子

 ・病気のおじいちゃん、おばあちゃん・泣いている子

 ・ごはんが食べられない子     ・カンボジアの子

 ・お父さんやお母さんがいない子  ・台風にあった人

 ・お熱の子            ・事故にあった子     などです。

小さい子供たちは、精神界にとても近い存在であり、自然界のものすべてをあたかも、自分たちと同じように生きているように感じ話します。「おひさま、くもさん、おはなさん」と自然に「さん」をつけて呼ぶのもそのためです。

そんな子供たちの感性に応えるため、お祈りをすることは、とても大切です。お祈り、そして言葉の力によって子供たちの魂が豊かなものになっていきます。又、各行事で詩を紹介していますが、それは、それぞれの行事で彼らが学んで欲しいことを言葉として表わしています。

ナニアの子供たちは、今はまだ小さい子供たちですけど、自然に他の人のことを考えられる、そんな心の豊かなやさしい人間に成長して欲しいという願いと共に、このクリスマスの会を計画してみました。又、一年の終わりの会という意味で、この一年をそれぞれ振り返りたいと思います。お母様方には、子供たちの水彩画を利用したカードをそれぞれの子供たちの写真入りで作り、お渡し致します。異国という生活環境の中、子供たちの出入りも多いナニアですが、一日一日が、一つ一つの行事がそれぞれの子供たちにとって、大切なものとなってくれたらという思いとともに、ナニアの2016年の活動を終わりたいと思います。

卒園まであと数か月という時のお別れは、胸が引き裂かれるようです。それは、私だけではありません。お別れする子も、見送る子供達も、みんな小さい子達なりにいろいろ思い出を抱えています。その思いをどうかして、みんなで一緒に作り上げる大切なやさしい思い出に変えられないだろうかといろいろ考え、12月にお別れするさらちゃんの「小さな卒園の会」をすることにしました。たくさんの準備はできませんが、年長児クラスでやっていること:ナニアの歌、「I am a Star」など、年長さん達は一生懸命頑張っています。そんな、お兄さん、お姉さんたちの思いは、小さい子達にも通じています。小さい子も一生懸命見て、聞いて、真似したりしますよ。

さらちゃんからのお手紙です。

「みんな あそんでくれてありがとう。にほんにかえってもげんきだよ。

こころは つながっているよ。みんなのことをわすれないよ。

ナニアでも がんばってね。

きのうは 6さいのおたんじょうかいが たのしかったよ。

さらちゃんは 『みんなのことをわすれません、だいすきです』がいえないのは

かなしいからだよ。」 さらより 

( ↓ I am a Star の後に言うせりふのことです。彼女は、あまりにも悲しくて言葉にならないのです。お友達はわかっています。)

だいご君のお手紙もご紹介します。

「にほんでもがんばっているよ。げんきだよ。ぐんまにもきてね。

こころはつながっているから またあえるね。

もうすぐクリスマスだね。

みんな だいすき。」 だいごより

彼が見つけてくれた、四葉のクローバーも一緒に届きました。そのクローバーは、保育室の壁に飾ってあります。子供達は、「だいご君、大好き」と、そのクローバーに話しかけていますよ。(だいご君のレターは違う所に届けられていて、一か月後ぐらいに受け取ることができました。大切な手紙、守られていますね。)

お別れは悲しいけれど、こうやってずっとつながっていけること、小さい子達は信じています。今年お別れしたお友達は、卒園児以外に10人いるのですが、みんなの名前が言えましたよ。私もそういう心と心のつながりは何よりも大切な「たからもの」だと信じています。

長い間一時帰国していたゆうかちゃんが帰ってきてくれて、みんな大喜びしました。写真のゆうかちゃんにずっと話しかけていた子供達なので、再会は本当に嬉しかったようです。

レポートカードの個人写真は私が撮ったのですが(私がカメラを向けるとよく笑ってくれるからです)、全くの素人で、バックに他の子供達の姿や手足が映っていたりすること、ご了承ください。みんな天使様のようですよ。

 日本人学校に行くお姉さんからもらった朝顔の種から立派に芽が出、成長し、きれいな花が咲きました。毎朝10個以上の花が咲いていて、子供達は嬉しそうに、「あさがおさん、おはよう」と言っています。

 毎日昼食時に、ホールに飾ってあるクリスマスの「Star Windows」の窓を一つずつ開けています。それから動物達、ノームさん、星飾りも毎日、3,4人ずつ交代でクリスマスのテーブルの上に飾り、みんなでクリスマスの会を待っています。

お祈りの言葉も一生懸命練習していますよ。ふだん話せない子が「My name is OO. 」と言えた時、みんな大喜びしてくれるんです。

お祈りの言葉を聞きながら、涙が出そうと言った子もいました。小さい子達が手を合わせて一生懸命お祈りする時、素晴らしい力を感じます。

先日、Nania1とNania2の卒園の会に出席しました。9人それぞれがナニアでのいろいろな思い出を大切に一生懸命、心を込めて発表し、立派にナニアを巣立ってくれたこと、本当に嬉しく思いました。

 先日セントの前の水道管が破裂して長時間の断水になりました。お水を買ったり、近くの家から運んだり、ウエットティッシュを購入したりと、大人はてんてこまいだったのですが、子供達は本当にそれをよく理解してくれて、助け合ってくれましたよ。

「おみずさん、はやくかえってきてください」とお祈りしてくれたので、次の日は大丈夫で大安心しました。


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