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クリスマスの会ご案内(一年の終わりの会)2018年12月13日(金)

 天井ファンがカラカラ回る暑い国マレーシアにも、もうすぐクリスマスがやってきます。ジングルベルの歌とともに町は、クリスマスツリー華やかなライトで飾られ、プレゼントを買い求め、クリスマスディナーの予約、パーティーの洋服作りときらびやかで忙しい時期、でも本当のクリスマスって何でしょう。こんなに華やかな行事が行なわれる時は、いつもそれがはなばなしくなればなるほど、その流れに乗りたくても乗れない人たちがたくさんいる。金持ちと貧しい人の差があまりにも明らかに浮き出される時期。クリスマスが、ただ単に物を消費するだけのものだったら、子供たちが単にお金で買ったプレゼントをもらって喜ぶだけだったら、残念なことです。この時期、町の華やかなライトのあかりを外に見るだけではなく、自分自身の心の中に真の光をいだくことができたら、自分以外の人のことを心から考えることができたら、どんなに素晴しいことでしょう。

 いつも園では、自由遊びの片付けをした後、輪になって4か国語で朝の挨拶をし、みんなで神様の詩を言っています。子供たちにとって、これは病気でお休みの子を思うお祈りの言葉のようになっています。又、クリスマスの会では、自分のためでなく他の人のためにお祈りしよう。サンタクロースのおじいさんにまず一番にプレゼントを持っていってもらったり、助けてもらいたいのは誰かなと投げかけると次のようなことを言ってくれました。

 ・けがをした子

 ・病気の人、入院している子    ・まずしい人        ・鼻が悪い人

 ・足が痛くて入院している人    ・火事にあった子      ・かゆい人

 ・津波でおうちが流された子    ・かぜひいた子       ・かわいそうな子

 ・病気のおじいちゃん、おばあちゃん・泣いている子       ・ヘイズにあった子

    ・ごはんが食べられない子     ・目が見えない人      ・車いすの子

    ・お薬がない人          ・洪水にあった子      ・台風にあった人

 ・お父さんやお母さんがいない子  ・事故にあった子      ・お熱の子      などです。

 小さい子供たちは、精神界にとても近い存在であり、自然界のものすべてをあたかも、自分たちと同じように生きているように感じ話します。“おひさま、くもさん、おはなさん”と自然に“さん”をつけて呼ぶのもそのためです。

 そんな子供たちの感性に応えるため、お祈りをすることは、とても大切です。お祈り、そして言葉の力によって子供たちの魂が豊かなものになっていきます。又、各行事で詩を紹介していますが、それは、それぞれの行事で彼らが学んで欲しいことを言葉として表わしています。

 ナニアの子供たちは、今はまだ小さい子供たちですけど、自然に他の人のことを考えられる、そんな心の豊かなやさしい人間に成長して欲しいという願いと共に、このクリスマスの会を計画してみました。又、一年の終わりの会という意味で、この一年をそれぞれ振り返りたいと思います。お母様方には、子供たちの水彩画を利用したカードをそれぞれの子供たちの写真入りで作り、お渡し致します。異国という生活環境の中、子供たちの出入りも多いナニアですが、一日一日が、一つ一つの行事がそれぞれの子供たちにとって、大切なものとなってくれたらという思いとともに、ナニアの2019年の活動を終わりたいと思います。

3歳児から6歳児が一緒に過ごす空間は、助け合ったり、ぶつかり合ったり“元気一杯”のエネルギーにあふれています。個々人の個性が輝いている空間です。

年長さん達は、Englishクラスの卒園の会の練習も見学し、4枚かばん作りの準備をしているので、「もうすぐ卒園」と思っている子達もいます。いろいろな面でしっかりしてきました。

年中さん達も大きくなり、小さい子の面倒を見てくれたり、年長児クラスに興味を持ったり「次は自分の番」と待っているようです。遊び方も作品作りもとても上手になりました。

年少、年少々さん達も大きい子達を真似して、いろいろなことができるようになりましたよ。入園した頃は、小さくてか弱そうに見えた子達が、いすをたくさん運べたり、野菜が食べられるようになったり進んで作品作りをするなど、しっかりした子に育っています。大きい子達がたくさん大好きしてくれるので幸せそうです。

「あやとり博士」「虫博士」と呼ばれているそうま君も、やさしい子供達の中で、日に日に自分を出せるようになっています。家では何でも話せて、読み書きができる彼なので、「ねえ、そうま君、バッタさんは何を食べるの?」「じゅんこ先生のじゅは、どうやって書くの?」と聞く子達に、彼は紙に答えを書いてくれるんです。「すご~い」と言ってみんな大喜びしています。現在は年長児クラスの“アシスタント”で、ファイルを用意してその日欠席の子のものを私の所に持ってきたり、プリントを配って、残りはプラスティックファイルに入れてくれます。いすの数も数えて、足りない分、数を数えてくれるんです。あやとりも上手で、お友達に教えてくれます。

子供達は、そうま君が大好きで、よく「大好き」しています。そして「そうま君、大好き」といった後、「そうま君の心の声が聞こえるよ」「そうま君が、ありがとうって言っているのが聞こえるよ」と言ってくれるんです。お歌の時間は、お部屋にいてくれるので「一緒に歌っているのが聞こえるよ」とも言ってくれます。そんな時、そうま君はうれしそうな笑顔になります。

お別れした子達に「心と心はつながっているよ」「お日様やお月様ともつながっているから大丈夫だよ。」と言ってくれる子供達。園の中で、仲良く助け合ったり、ぶつかったり、話し合いしたり、ごめんね、大好きと言ったり、いろいろなダイナミックがあるから、心が育ちます。そうま君がゆっくり、ていねいにプリントを配る時、誰も「はやくして!」とか言わないで、尊敬の眼差しで静かに待ってくれるんです。そうま君が少しずつ心を開いているのを自分のことのように喜んでくれるんです。新しい環境に慣れるまで少し時間がかかるそうま君ですが、できないことはありません。そして、その過程で、回りの子供達も大きく成長します。

世界中にいる個性豊かな子供達。どの子も何かを成し遂げようと、お父さん、お母さんを選んで、この世に生まれてきました。そんな中、みんなが同じように教育の機会を与えられ、一緒に助け合って成長していける、そんな世の中であって欲しいと心から願っています。

私はその思いを目の前にいる子達に託して、心が豊かな子達を育て、彼らが大きくなった時、そんな世の中を作ってほしいと願って止みません。

先日、Nania 1とNania 2の卒園の会に出席しました。12人それぞれがナニアでのいろいろな思い出を大切に一生懸命、心を込めて発表し、立派にナニアを巣立ってくれたこと、本当に嬉しく思いました。

Japaneseクラスをお休みさせていただいたり、クラスを数時間抜けさせていただいてありがとうございました。

レポートカードの個人写真は私が撮ったのですが(私がカメラを向けるとよく笑ってくれるからです)、全くの素人でバックに他の子供たちの姿や手足が写っていたりすること御了承ください。みんな天使様のようですよ

毎日、昼食時にホールに飾ってあるクリスマスの“Star Windows”の窓を一つずつ開けています。それから動物達、ノームさん、星飾りも毎日3,4人ずつ交代でクリスマスのテーブルの上に飾り、みんなでクリスマスの会を待っています。

 お祈りの言葉も一生懸命練習していますよ。年長年中さん達が頑張る姿に助けられて、励まされて、小さい子も少しずつできるようになりました。

 彼らが小さい手を合わせて一生懸命お祈りする時、素晴らしい力を感じます。


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