News / Nunn Road / 2013 / October 2013

先日の感謝祭大変お世話様になりました。

  数日前の準備では、年長さん達を中心にゲスト用のいすを洗ったり、部屋の模様替えなど、全部子供たちが手伝ってくれました。

 そして、ホールのフェスティバルコーナーで、毎日飾り用の野菜が増えていくのを見ながら、“あと、〇回寝たら、感謝祭!”とみんな楽しみにしていました。

当日も、年長さん達を中心に歌ったり、踊ったり楽しい感謝祭になりました。子供たちが作った焼きたてのパンも、おいしかったですか。人形劇の最後に子供たちも、自ら人形たちと一緒に“お父さんのお空・・・・お母さんの大地・・・”と歌ってくれるのを聞きながら、みんなで作り上げた会になったことを嬉しく思いました。一つの行事が終わる毎に、子供たちが大きく成長していっているようです。(※たくさんの人の前で緊張してしまった小さい子供たちもいましたが、日々の練習では、みんな楽しく歌っていたのです。年少さんの方が上手な時もあったぐらいです。だから大丈夫ですよ☺)

人形劇のあらすじ “水の竜

 水の竜が雨を降らせてくれるので、お百姓さん、カエル君、ニワトリ君、お花は、みんな大喜びしていました。ところが、みんなの幸せを嫌う魔女が“まほうの杖”を使って、水の竜をつかまえたため、雨が降らなくて、みんな困ってしまいました。

 どうしようもなく、お城の王子に相談した所、勇敢な王子は、知恵もののおばあさんに教えてもらって、魔女の“まほうの杖”を取って水の竜を助けに行くことにしました。

 森の中で出会った女の子が魔女の家まで連れて行ってくれ、王子は魔女がいねむりしている間に杖を取り上げ、水の竜が助けられました。いねむりから起きた魔女は、まほうの杖と、水の竜がいなくなり、カンカンに怒っていました。村では、又雨が降り、野菜や花が育ち、カエル君の池にも水が十分あり、みんな大喜びしました。

 女の子は、森の中で見つけた“幸せの花”をたくさん集め、ナニアの子供たちにあげたいと持って来ました。そして、最後にみんなで

♬♪ おとうさんのお空 おとうさんのお空 広く 大きく高いお空

   おかあさんの大地 やさしいね お米や人参 育ててくれる ♫ 

           お米や人参 育ててくれる~ ♪ 

と歌い、幸せの花(折り紙)を子供たちがもらって、おしまい。

行事でする人形劇のストーリーや詩は、ナニアオリジナルです。又、少しずつナニアオリジナルの歌も入れています。震災のお見舞で作った希望ちゃん人形に託したお祈りの歌は、クリスマスの会でも歌います。その場にふさわしいものが作れ、それを子供たちが歌ってくれるのを体験した時の喜びは、大きいです。

子供たちがけんかをして、たたいたりかんだりした時、すぐ、その子を怒っていませんか。したことは悪いことでも、そういうことをする原因は必ずあります。それを聞いてあげないことには、彼らの心は癒されません。“何か理由があったのだよね”と一言言うだけで彼らは落ち着くので、“どんなに理由があっても、お友達の大切な体を痛くするのは良くない”と話を続けることができ、“ごめんなさい”“大好き”ができます。

 ナニアでけんかがあったら、痛かった子のために子供たちが、ティッシュ、ノームさん、“アイスプリーズ”とアンティージャネットのキッチンに走って、いろいろ必要なものを持って来てくれるので、その子の介護をしながら、やってしまった相手に上記のように接します。しばらく、“ミーティング”が続くこともあります。そんな時、他の子供たちも回りにいて、みんな真剣に見守っています。そして、一件落着して、“ごめんなさい”“大好き”ができると安堵の溜め息をして、何事もなかったかのようにみんな散り散りになって遊び始めます。幼児たちの世界、本当に素晴らしいです。☺

 ある日の夕方 子供たちとの一日を終わり、先生たちもみんな帰宅して、一人でボーとして、オフィスのいすに座っていた時思ったことがあります。その日は、特別忙しくて、とても大変だった日です。そんな時って、体は疲れて動かないけど、結構おもしろいひらめきもあるのです。そうやって、体にエネルギーをあげようとしているように・・・。

 “人は、反省するのは大切だけど、後悔することはない。そして、先のことを心配するより今を大切に生きていたら、それは幸せな明日につながる”なんて・・・。

 当たり前のことなのですが、その日はこの言葉を何度も繰り返していたのです。過去にしたことを後悔して、くよくよしていても始まらない。自分は、その時はそうしたらいいと思ってしたことなのだから、でも、今何か新しいことに気付いたら、それをすればいい。自分がすっきりして、笑顔で進んだら、回りの人がみんな幸せになれる。なんてぶつぶつ言いながら、この日は、ナニアの家のドアの鍵を閉めました。皆さんも、こんなこと思われたことありませんか。

自然界には、日の出、日の入り、星の運行、季節の移り変わりなど、いろいろなリズムがあります。又、人間にも、呼吸、脈拍、眠りと目覚めなど決まったリズムがあります。そして、“リズムのある規則正しい生活”がどんなに我々の健康に大切かということも誰もが知っています。でも、現代の生活では、それがいとも簡単にくずれてしまい、ある意味、現代の人々は、リズムのくずれた生活が普通になっているのでは、ないでしょうか。そんな中、大人は、“リズムがくずれる”というのを自覚できるのでいいのですが、小さな子供たちには、それができません。与えられたリズムの中で、子供たちは、体を作り、魂を成長させていく、もしそれが、くずれたリズムだったら大変です。

 ナニアでは、“集中”“拡散”のリズムを交互に入れています。朝、園に来たら、静かに芸術活動(集中)、その後自由遊び(拡散)、片付けの後お祈りの言葉とおやつ(集中)、リズム遊び、歌(拡散)、ゆうびん屋さん(子供たちの持ってきた郵便物をあける時間)(集中)、外遊び(拡散)、着替えと昼食(集中)、午後の自由遊び(拡散)、帰りのお話(集中)、そして、繰り返しのリズムを大切にし、フェスティバルの前には、そのテーマに合わせて同じ詩、歌、指遊びを繰り返して準備をしていきます。

 御家庭では、きちんとしたリズムをいつも続けるのは、大変かもしれませんが、子供たちが疲れているようだったら、(集中)のリズムを作ってあげて下さい。静かに集中することによって、又、次へのエネルギーを得ることができます。そして、子供たちが訪問し合って遊ぶ時なども、各御家庭でのルールをきちんと言ってあげることが大切だと思います。それは、ショッピングセンターやレストラン、飛行場など、公の場でのルールにもつながっていくと思います。何人かの子供たちが集まれば、広い場所だったら、騒いだり、走り回ったりしたがります。大人がそれを意識して、前もって公の場でのルールを伝え、騒ぎそうな時は、あやとり、折り紙、絵本などを用意しておいてあげることも、大切だと思います。“拡散”ばかりになりがちな時、“集中”のリズムを入れることによって、子供たちが安定し、育児しやすくなると思います。

 最後に、日々のあわただしい生活では、大人自身にとって、なかなか静かにする時間が持てないかと思いますが、時々、自分の呼吸を意識してみて下さい。浅い呼吸になりがちな時、おなかから、呼吸してみること大切です。そして、夜寝る前に、5分間でも静かに瞑想する。祈るということをすると、日常の心配事など忘れて、幸せな気持ちになれます。もう一つ、付け加えれば、腹を立てている相手の幸せを祈ると効果的です!すべては、つながっているので、よく思っていない相手のために祈ることで、自分の中の苦しみが少なくなり、そして、楽になり、相手も近くなってきます。信じられないかもしれませんが、これは、本当に効果的です。是非お試し下さい。

目の発達は8才まで続く

 小さい子は、よくお水をこぼします。ペットボトルを落としたり、コップをひっくり返したり、ナニアでも床をふくことしょっちゅうです。お水をこぼしたら、大人の手をわずらわせること間違いなし、“この忙しい時に~”と怒りがち。でも、もし、目の発達は8才まで続くという成長発達を知っていたら、少し楽になるかもしれません。

9才児は、目の成長発達を完全に終え、お水をコップに注ぐ時、上手にでき、失敗することはありません。でも、8才まで特に幼稚園の子供たちは、目が遠近の感覚を確実に把握することは、まだ難しいのです。

 そういう発達段階にある時は、いろいろなことが上手にできないのは、当然。そんな彼らに怒っても、意味ないということになります。私たち保育者も、ものすごく忙しい時、お水がこぼれると“アャー”と心の中で叫ぶことはありますが、“彼らの目の発達まだだから仕方がないよね”と納得すると楽になります。楽になったら、ぬれた洋服を脱がして、“お日様やさしいから、お洋服、お日様に乾かしてもらおうね”といろいろ会話が続きます。☺

  

 

 

  

 






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